- 勝率73.0%のEAでも、平均損失(4,505円)が平均利益(1,916円)の約2.4倍あった
- この比率だと、損益がゼロになる勝率は70.2%。実際の勝率との差は約3ポイントしかない
- 大きい負け10回の合計は−200,845円で、期間全体の利益(+75,418円)の2倍以上。成績を左右するのは「勝率」より「負けの大きさ」
EAの紹介でよく目にするのが「勝率80%」「勝率90%」といった数字です。勝率が高いと、それだけで安心できそうに見えます。
でも、勝率だけでは、そのEAが本当に利益を残せるかは分かりません。私が自分で動かしているゴールドEA「GSS2026 Alpha」の実際の取引を集計すると、そのことがはっきり見えたので紹介します。
対象はデモ口座でのフォワード運用(2026年8月19日〜10月8日、XAUUSD)で、決済済みの取引418回です。集計方法は実績ページと同じで、手数料・スワップを含めた損益で数えています。
集計した数字
| 項目 | 数字 |
|---|---|
| 取引回数 | 418回(305勝113敗) |
| 勝率 | 73.0% |
| 平均利益(勝った取引) | +1,916円 |
| 平均損失(負けた取引) | −4,505円 |
| PF(総利益÷総損失) | 1.15 |
| 期間の損益 | +75,418円 |
| 最大連敗 | 4回 |
| 1回の最大損失 | −28,846円 |
※デモ口座(資金10万円で開始)でのフォワード運用の結果。損益が0円の取引は勝ち・負けに数えていません。過去の成績は将来の成果を保証しません。
損益がゼロになる勝率は70.2%
勝率と平均損益から、「この勝率を下回ると損失になる」という境目の勝率を計算できます。
損益ゼロの勝率 = 平均損失 ÷(平均利益+平均損失)
= 4,505 ÷(1,916+4,505)≒ 70.2%
実際の勝率は73.0%なので、差は約3ポイントです。言いかえると、100回の取引で「勝ち」が3回「負け」に変わるだけで、ほぼプラスマイナスゼロになります。
1回の負けを取り戻すには、平均で約2.4回勝つ必要があります。勝率73%は「4回に3回勝つ」ということですが、その1回の負けで、3回分の勝ちの大半が消えてしまう計算です。
成績を左右するのは「大きい負け」
負けた113回のうち、1回で1万円以上の損失は19回ありました。中でも大きい負けの上位10回を足すと−200,845円で、期間全体の利益+75,418円の2倍以上になります。
つまり、このEAの成績は「小さく勝ち続ける」部分よりも、「たまに来る大きな負けをどれだけ抑えられるか」で決まっている、ということです。勝率を1〜2ポイント上げるより、大きい負けを数回減らすほうが、結果への影響はずっと大きくなります。
勝率の高いEAを見るときのポイント
- 平均利益と平均損失を並べて見る勝率だけでなく、1回あたりの平均利益と平均損失を確かめます。平均損失が平均利益の何倍あるかで、必要な勝率が決まります。
- 損益ゼロの勝率との差を計算する上の式で境目の勝率を出し、実際の勝率との差を見ます。差が小さいほど、相場が少し変わっただけで成績が崩れやすいと考えます。
- 1回の最大損失と、口座に対する割合を確かめる大きい負けが口座の何%になるかを見ておきます。ロットの決め方次第で、同じEAでも1回の負けの重さは変わります。
まとめ
勝率73%は、数字だけ見ればかなり高い勝率です。でも、平均損失が平均利益の約2.4倍あるため、損益ゼロになる勝率は70.2%で、余裕は約3ポイントしかありませんでした。
勝率の高さは「負けにくさ」を表しますが、「負けたときの重さ」は表しません。EAを選ぶときは、勝率と一緒に平均損益やPFも並べて見る。それだけで、数字の見え方はかなり変わると感じています。
※本記事は情報提供を目的としたもので、特定の金融商品の売買を推奨するものではありません。記載の数値はデモ口座でのフォワード運用の結果で、実際の取引の成果を保証するものではありません。GSS2026 Alphaは筆者が開発・配布しているEAです。FX・CFD取引には元本を失うリスクがあります。過去の成績は将来の成果を保証しません。投資判断はご自身の責任で行ってください。