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勝率・PF・期待値・最大DD──EAの成績表の読み方

公開 2026年10月3日執筆 ナビスタ編集部読了 約6分
この記事の要点
  • 勝率が同じでも、平均利益と平均損失の大きさで結果は正反対になる(勝率70%でも期待値がマイナスのケースがある)
  • PF(プロフィットファクター)=総利益 ÷ 総損失。1.0を超えれば利益、ただし取引回数が少ないと当てにならない
  • リスクリワード(平均利益÷平均損失)によって、損益分岐の勝率は25%〜67%まで変わる

EAの成績表には「勝率」「PF」「期待値」「最大ドローダウン」といった指標が並びます。それぞれが何を表し、どう組み合わせて読めばよいのかを、数値例で確かめていきます。

主な指標の意味と計算式

指標意味計算式
勝率取引のうち利益が出た割合勝ち取引数 ÷ 全取引数
平均利益/平均損失勝ち・負けそれぞれ1回あたりの平均額総利益 ÷ 勝ち回数/総損失 ÷ 負け回数
リスクリワード1回の負けに対して、1回の勝ちがどれだけ大きいか平均利益 ÷ 平均損失
PF(プロフィットファクター)損失に対して利益が何倍あるか総利益 ÷ 総損失
期待値1回の取引あたりの平均損益勝率 × 平均利益 − 負け率 × 平均損失
最大ドローダウン(最大DD)資産が最大でどれだけ落ち込んだかピークからの最大下落幅 ÷ ピーク資産

同じ勝率70%でも、結果は正反対になる

次の3つの運用成績を比べてみます(すべて仮の数値です)。

勝率平均利益平均損失PF期待値(1回あたり)100回取引後の損益
運用A70%1,000円1,000円2.33+400円+40,000円
運用B70%1,000円3,000円0.78−200円−20,000円
運用C40%3,000円1,000円2.00+600円+60,000円

※仮の数値による計算例です。実在のEAの成績ではありません。

読み取れること① 高い勝率が利益を保証するわけではない

運用Bは勝率70%と高いのに、期待値はマイナスです。勝った時の利益(1,000円)に対して、負けた時の損失(3,000円)が大きすぎるため、「コツコツ勝って、たまの負けで大きく失う」形になっています。逆に運用Cは勝率40%でも、1回の勝ちが大きいため、運用Aを上回る成績です。

読み取れること② 損益分岐の勝率はリスクリワードで決まる

「何%勝てば損をしないか」は、リスクリワード(平均利益÷平均損失)で決まります。損益分岐の勝率は 1 ÷ (1 + リスクリワード) で求められます。

リスクリワード損益分岐の勝率
0.5(勝ちが負けの半分)66.7%
1.0(勝ちと負けが同じ)50.0%
1.540.0%
2.033.3%
3.025.0%

運用Bのリスクリワードは約0.33(1,000÷3,000)なので、損益分岐の勝率は75%です。実際の勝率70%はそれを下回るため、結果はマイナスになります。

成績表を見るときのチェックポイント

  1. 勝率だけで判断しない必ず平均利益・平均損失(またはリスクリワード、PF)とセットで見ます。勝率が高いEAほど、「負けた時の大きさ」を確認する必要があります。
  2. PFは取引回数とセットで見るPFが高くても、取引回数が数十回しかなければ偶然の可能性が残ります。回数が少ない場合は参考程度にとどめましょう。
  3. 最大DDで耐えられるか確認する期待値がプラスでも、途中の落ち込みが深ければ運用を続けられません。回復に必要な利益率も踏まえて判断します。
  4. バックテストとフォワードを区別するどの期間・どの条件の数字なのか、バックテストなのか実運用なのかが書かれているかを確認します。過剰最適化の検証記事もあわせてどうぞ。

まとめ

成績表の数字は、1つだけ見ても全体像はつかめません。勝率・平均利益と平均損失・PF・最大DDを組み合わせて読み、取引回数と検証条件まで確認することが、数字に振り回されないための基本です。

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※本記事は情報提供を目的としたもので、特定の金融商品の売買を推奨するものではありません。FX・CFD取引には元本を失うリスクがあります。過去の成績は将来の成果を保証しません。投資判断はご自身の責任で行ってください。