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勝率70%でも5連敗は起こる──勝率と取引回数から見る連敗の確率

公開 2026年10月24日著者 サーフ(EA開発者)読了 約5分
この記事の要点
  • 勝率70%でも、500回取引すれば5連敗以上が起こる確率は57.4%。取引回数が増えるほど、長い連敗は「いつか来るもの」になる
  • 勝率69.4%の自作EA(GSS2026 Alpha)の取引562回では、最大7連敗が1日のうちに起きた。毎回が独立だと仮定した計算では、起こる確率は約9%だった
  • 実際の負けは、相場が合わない日にまとまって来やすい。計算の連敗数を「上限」ではなく「最低限の想定」として、ロットを決めておくのが安全

「勝率70%なら、そんなに連敗はしないだろう」。EAを動かし始めたころ、私もそう思っていました。ところが実際に数百回の取引を重ねると、思っていたより長い連敗に何度か出会います。

連敗がどれくらい起こるかは、勝率と取引回数が分かれば計算できます。この記事では、その計算結果を早見表にまとめ、私が動かしているゴールドEA「GSS2026 Alpha」の実際の取引と並べてみます。

勝率と取引回数で、5連敗以上の確率はこう変わる

毎回の勝ち負けが前の結果に左右されない(独立している)と仮定して、決められた回数の中で「5連敗以上」が1回でも起こる確率を計算しました。近似ではなく、取りうるすべての並び方を数えた厳密な値です。

勝率100回で500回で1,000回で
50%81.0%100.0%100.0%
60%45.9%95.8%99.8%
70%15.3%57.4%81.9%
80%2.4%11.9%22.5%
90%0.1%0.4%0.9%

※「5連敗以上が少なくとも1回起こる確率」。500回・1,000回の100.0%は四捨五入による表示で、厳密には100%未満です。

勝率70%の場合、100回ならおよそ7回に1回の確率ですが、500回では半分を超え、1,000回では8割を超えます。1日に数回取引するEAなら、500回は半年ほどで届く回数です。「勝率が高いから連敗しない」のではなく、「回数を重ねれば、いずれ連敗に出会う」と考えたほうが実感に近くなります。

「よくある最長連敗」は何回か

同じ計算で、その回数の中の最長連敗が「半分以上の確率でこの回数以上になる」という目安(中央値)も出せます。

勝率100回500回1,000回
50%6連敗8連敗9連敗
60%4連敗6連敗7連敗
70%3連敗5連敗5連敗
80%2連敗3連敗4連敗
90%2連敗2連敗3連敗

勝率50%なら、1,000回の中で9連敗以上が起こるのは「よくあること」です。ちなみに勝率50%・1,000回で10連敗以上が起こる確率は38.5%あります。ドローダウンと回復の計算で「10連敗は珍しく思えますが、いずれ起こりうる」と書いたのは、この数字が根拠です。

実際のEAでは、1日で7連敗が起きた

では、実際の取引ではどうだったのか。GSS2026 Alphaのデモ口座でのフォワード運用(2026年8月18日〜10月23日の決済分、XAUUSD)を、実績ページと同じ方法(手数料・スワップ込み、損益0円の取引は除く)で並べ直しました。

項目数字
取引回数562回(390勝172敗)
勝率69.4%
最大連敗7回(10月19日、合計−31,444円)
連敗の内訳1連敗70回・2連敗28回・3連敗9回・4連敗3回・7連敗1回
最大連勝18回

※デモ口座でのフォワード運用の結果。10月23日の実績ページ更新後に決済された取引を含むため、回数が実績ページと少し異なります。過去の成績は将来の成果を保証しません。

10月8日に勝率と平均損益の記事を書いた時点では、418回で最大4連敗でした。そこから約2週間後、10月19日の1日のうちに7連敗が起きています。

勝率69.4%・562回で、毎回が独立だと仮定して計算すると、最長連敗の起こりやすさは次のとおりです。

562回の中で起こる確率(計算)
4連敗以上97.0%
5連敗以上65.1%
6連敗以上27.3%
7連敗以上9.3%

7連敗以上は約9%で、「起こらなくてもおかしくない」ほうの出来事でした。ただ、1回起きただけで計算が外れたとは言えません。10回に1回近くは起こる確率ですし、起きたこと自体は計算の範囲内です。

計算どおりにならない理由──負けはまとまって来る

注意したいのは、計算が「毎回の勝ち負けは独立」という前提に立っていることです。7連敗はすべて同じ日の約8時間の間に起きていました。EAのロジックと相場が合わない日には、同じような負け方が続きやすくなります。

もし負けがまとまって来やすいなら、実際の長い連敗は、独立を仮定した計算より起こりやすいことになります。今回の1例だけでそう断定はできませんが、早見表の数字は「これ以上は来ない上限」ではなく、「少なくともこれくらいは想定しておく目安」として使うのが安全だと考えています。

連敗に備えるときのポイント

  1. 勝率と取引回数から、起こりうる連敗数を出しておく上の表で、自分のEAの勝率と、半年・1年で重ねる取引回数を当てはめます。勝率70%で500回なら、5連敗は「半分以上の確率で来る」と考えます。
  2. その連敗数でも耐えられるロットにする想定した連敗数に、1回の平均損失(または最大損失)を掛けて、口座の何%になるかを確かめます。1回の損失を口座の何%にするかを先に決めておくと、連敗しても減り方に上限ができます。
  3. 計算より長い連敗も想定に入れる実際の負けは同じ日・同じ相場でまとまりやすいため、計算の連敗数に1〜2回足して備えておくと、慌てて止める判断をしにくくなります。

まとめ

勝率70%でも、500回取引すれば5連敗以上が起こる確率は57.4%です。勝率69.4%のGSS2026 Alphaでは、562回の中で7連敗が1日のうちに起きました。独立を仮定した計算では約9%の出来事でしたが、負けがまとまりやすい実際の相場では、もっと起こりやすいかもしれません。

連敗は、勝率が高いEAでも回数を重ねればいずれ来ます。大切なのは連敗をゼロにすることではなく、来ることを前提に、耐えられる大きさで取引しておくことだと感じています。

サーフ|FX判断基準設計

トレード歴13年。感情に流される裁量トレードで負け続けた経験から、再現性のある判断基準づくりとMT5のEA開発・検証に取り組んでいる。ナビスタ運営者。X:@ForexSurf1981(毎週土曜にGSS2026 Alphaの週次実績を公開)/note:note.com/forexsurf

※本記事は情報提供を目的としたもので、特定の金融商品の売買を推奨するものではありません。確率は「毎回の勝ち負けが独立で、勝率が一定」という前提での計算値です。GSS2026 Alphaの数値はデモ口座でのフォワード運用の結果で、実際の取引の成果を保証するものではありません。GSS2026 Alphaは筆者が開発・配布しているEAです。FX・CFD取引には元本を失うリスクがあります。過去の成績は将来の成果を保証しません。投資判断はご自身の責任で行ってください。